弥彦ブリューイング「弥彦桜酵母IPA」を実飲レビュー!発泡酒なのに強気の880円

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新潟県内のスーパーやコンビニを巡っていると、たまに「え、これ新潟のお酒だったの!?」と驚くような商品に出会うことがあります。今回、原信 巻店の酒コーナーでその洗礼を受けました。棚の片隅にたたずんでいたのは、見慣れない銀色の缶にステッカーが貼っているだけの手作り感――「弥彦ブリューイング」の「弥彦桜酵母IPA」です。
値札を二度見してしまうほどのお値段だったのですが、詳しくは後ほど。まずはこの謎多き一缶、じっくりレポートしていきます。

目次

商品の概要・発見

初めて訪れた原信 巻店の酒売り場を何気なく歩いていたら、ビール売場に見覚えのない缶がずらりと並んでいるのが目に入りました。ラベルには黄色い満月を背景にムササビと、謎のキャラクターがビールジョッキを掲げるゆるいイラスト。「Yahiko Brewing」の文字と、商品名「弥彦桜酵母IPA」。新潟県内にはいくつか地ビールがありますが、これは私も初めて見る名前でした。

弥彦ブリューイング弥彦桜酵母IPAの店頭陳列と価格表示

よく見ると「弥彦村の小さな醸造所」「東京農業大学醸造微生物学研究室分離酵母『東京農大弥彦桜5号』使用」といった専門的な説明が並ぶPOPまで添えられていて、なかなか気合の入った売り場になっていました。
そして目を疑ったのが値段です。355mlで税別800円。普段スーパーで買う缶ビール・発泡酒の感覚からすると、ちょっとした覚悟が必要な一本でした。

「発泡酒」と聞くと、スーパーでよく見る安価な発泡酒を思い浮かべる方も多いかもしれません。ですが弥彦ブリューイングが自社サイトで名乗っているのは、あくまで「クラフトビール」。小規模な醸造所が原材料や製法にこだわって造る、地ビール・クラフトビールというジャンルの一本です。麦芽・ホップ以外の副原料(今回でいう焼き海苔など)を使うと、酒税法上の分類は「発泡酒」になりますが、造り自体は本格的なビールそのもの。値段の高さにも、そのこだわりが表れているのかもしれません。

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パッケージ・外観

改めて手に取ってみると、缶のデザインがとにかく個性的。
紺色の夜空に浮かぶ黄色い満月、そこにちょこんと飛ぶムササビと、ビールジョッキを掲げるうさぎ姿?のキャラクター。よく見ると両サイドには桜色の木のようなものが描かれていて、商品名の「桜酵母」ともリンクしているようです。
このデザインのステッカーが無地のアルミ缶に貼ってある手作り感満載のスタイル。

弥彦ブリューイング弥彦桜酵母IPAの缶パッケージ表
弥彦ブリューイング弥彦桜酵母IPAの缶パッケージ裏面(原材料・製造者表示)

355ml 本体800円(税込880円)

100ml換算で225円を超える計算になり、私が普段買っている国産ビール・発泡酒と比べても断トツの高さでした。
原材料や酵母のこだわりを考えると納得はできるのですが、なにせ区分は「発泡酒」ですから、なおさら価格のインパクトが強く感じられます。

原材料表示

缶の側面には原材料もしっかり明記されています。麦芽(カナダ製造)、米(弥彦村産)、ホップ、そしてまさかの「焼き海苔」・炭酸という組み合わせ。ビールの原材料表示で海苔の文字を見たのは初めてで、思わず二度見してしまいました。磯の香りづけにひと役買っているのかもしれません。麦芽使用率は50%以上ということで、酒税法上の分類は「発泡酒」となるようです。地元・弥彦村産のお米を使っているところに、小さな醸造所ならではのこだわりを感じました。

実食・使用レポート

飲み方

特別な飲み方の指定はなかったので、よく冷やしてそのままグラスへ注いでみました。

弥彦ブリューイング弥彦桜酵母IPAの缶とグラス

注いだ瞬間からしっかりと泡が立ちますが、きめ細かい泡というより炭酸水のような大き目な泡です。
コハク色というよりは少し赤みがかったオレンジ系の色合いをしています。

飲んでみた感想

弥彦ブリューイング弥彦桜酵母IPAをグラスに注いだ様子

香りはホップの爽やかさに加えて、ほんのり甘酸っぱいニュアンス。これが桜酵母由来なのかもしれません。飲んでみると、思ったよりもすっきりとした後味で、IBU(International Bitterness Units=苦味の強さを示す国際的な指標)16.5という数値どおり苦味は控えめ。数値が大きいほど苦いビールということになりますが、一般的なIPAが40〜70程度とされる中で16.5はかなり低め。むしろ米や酵母由来のやさしい甘みの方が印象に残りました。「発泡酒だから薄いだろう」と勝手に想像していたのですが、良い意味で裏切られる飲みごたえでした。

ただ、正直に言うとこの価格を毎回出して買うかと言われると、ちょっと悩みどころではあります。

商品の特徴

  • 弥彦山に自生する天然記念物「ヤヒコザクラ」から採取した酵母を使用
  • 東京農業大学醸造微生物学研究室が分離した「東京農大弥彦桜5号」酵母を使用
  • 焼き海苔など、酒税法上のビールに認められていない副原料を使用しているため、分類は「発泡酒」(一般に言う「クラフトビール」は、酒税法上の「ビール」区分とは必ずしもイコールではありません)
  • アルコール分6.0%とやや高めながら、苦味の指標IBUは16.5と控えめ
  • 原材料に弥彦村産の米に加え、ビールでは珍しい「焼き海苔」を使用
  • 「インターナショナルビアカップ2023」酒イースト部門で銅賞を受賞
  • 製造は弥彦神社近くの酒屋「弥生商店」が営む醸造所「弥彦ブリューイング」(2019年開業)

どこで買える?

私が購入したのは原信 巻店です。ただ、行きつけのスーパーでは今まで一度も見かけたことがなく、今回たまたま巻店で発見した形でした。弥彦ブリューイングは弥彦村の醸造所ですし、公式オンラインショップでも購入できるようなので、もしかすると弥彦村やその周辺エリアを中心に流通している商品なのかもしれません。ただし正確な販売エリアまでは私も把握できておらず、この記事を読んで「うちの近所でも売ってるよ」という情報があればぜひ教えていただきたいです。

弥彦ブリューイングを造っているのは、弥彦神社の門前で酒屋を営む有限会社弥生商店。ルーツをたどると昭和30年頃、新潟市西蒲区(旧巻町)で醤油醸造を営んでいた「羽生商店」にまでさかのぼるそうで、1962年に弥生商店として法人化されたとのこと。
2002年には弥彦神社前通りに築200年の古民家を移築して「酒屋やよい 弥彦神社前店」をオープンし、2018年に本店を改装してブルワリー兼タップルームを併設、2019年に発泡酒製造免許を取得して誕生したのが「弥彦ブリューイング」なのだそうです。老舗の酒屋さんが、地域への恩返しとして始めたクラフトビールだったんですね。
公式サイト(弥彦ブリューイング)をのぞいてみると、今回の桜酵母IPAだけでなく、弥彦村の枝豆・洋なし(ルレクチェ)・りんご・食用菊・柚子・桃など、地元の農産物を使ったフレーバーがなんと20種類以上もラインナップされていて、正直圧倒されました。醸造所にはタップルームも併設されているそうなので、現地で飲み比べというのも楽しそうです。

ちなみに弥彦村つながりでもう一本。弥彦ブリューイングにも使われている弥彦村産の枝豆「伊彌彦ちゃまめ」も、地元では定番のお取り寄せ品だそうです。

まとめ / 個人的な感想

新潟県内の地ビールもずいぶん飲んできたつもりでしたが、まさか弥彦村にこんな個性派の一本があったとは知りませんでした。桜酵母という切り口も面白く、パッケージのゆるいイラストとのギャップも含めて印象に残る商品です。

おすすめポイント

  • 桜酵母ならではのやさしい香りと甘み、そして地元産米を使ったご当地感。
  • 地ビール好き・新潟土産好きの方にはぜひ一度試してほしい一本。

おすすめできないポイント

  • 発泡酒であるにもかかわらず、価格は他のビール・発泡酒と比べて頭一つ抜けて高め。気軽に「今日の一本」として買うには、ちょっと財布と相談が必要。
購入日2026/06/29
購入場所原信 巻店
値段355ml 本体800円(税込880円)
製造者有限会社弥生商店(弥彦ブリューイング)
新潟県西蒲原郡弥彦村大字弥彦934番地

個人的には、次は看板商品の「伊彌彦エール」あたりも試して弥彦ブリューイングの実力をもっと確かめてみたいです。

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