かんずり

かんずりの正体

冬の雪で冷やされ、辛さで燃える!

新潟県妙高市の伝統的な香辛料「かんずり」は、見た目は真っ赤で辛そうなのに、実は“かんずり色”に料理を染めてしまうオソロシイ優しさを持つ発酵香辛料です。

出典:農林水産省ウェブサイト
(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/kanzuri_niigata.html)
出典:農林水産省ウェブサイト
(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/kanzuri_niigata.html)

「冬将軍と激辛のコラボ…?」なんて思うところですが、実は雪にさらすことで辛みがやわらぎ、ちゃんと丸くなるんで激辛を卒業した大人の味に仕上がります。

塩漬けにした唐辛子を一度雪の上にさらして天日干しにする「寒ざらし」
雪国・新潟の冬、妙高の真っ白な雪の上に、唐辛子をまき散らす。
その姿はまるで「雪上の赤い絨毯」 

公式ホームページより

上杉謙信がヨーロッパから伝来した貴重な唐辛子を京都から持ち込み、農民に分け与えたといわれています。
はじめは、唐辛子をすりつぶしたものに味噌を混ぜて作られていたようです。

かんずりと柚子胡椒の違い

よく似た香辛料として九州発祥の柚子胡椒と比べられる事があります。
違いは、言うなれば柚子胡椒「短期決戦のエリート」
かんずり「雪山で修行を積んだ熟成の達人」くらい違います。

かんずり (新潟)柚子胡椒 (九州)
主原料雪さらしでアク抜きした赤唐辛子
柚子、塩、米糀(こうじ)
青唐辛子(または赤唐辛子)
柚子皮、塩
製法・工程1. 雪さらし(アク抜き・塩抜き)
2. 米糀を加えて発酵
3. 長期熟成(最低3年!)
原料を刻んで混ぜ合わせる
発酵・熟成の工程は短い
味わい【辛さ < 旨味とコク】
辛さはマイルドで、糀由来の深い旨味と甘みがある。柚子の香りは後から立つ
【辛さ > 香り】
柚子のフレッシュな香りが強く、唐辛子のシャープでダイレクトな辛さが特徴
見た目濃い赤色
雪さらしで色味がマイルドになる
緑色
青柚子・青唐辛子使用の場合
または黄色赤色

柚子胡椒は、唐辛子の「シャープな辛さ」と柚子の「爽やかな香り」で、料理の風味を引き締めるのが得意な「ストレートな体育会系」


一方かんずりには、この体育会系に「米糀」という「発酵の魔法使い」が加わります。
糀が唐辛子のデンプンを糖に変え、旨味成分を増やし、全体をまろやかにまとめます。

その結果、ただ辛いだけでなく、「深いコクと甘み」が生まれます。

今回の購入商品の紹介

かんずり 47グラム(瓶詰)

税込み 591円 原信 新発田西店

以前の表記

瓶のラベルには上杉謙信ゆかりの地らしく軍旗に使われた「毘」がデザインされています。

一年で一番寒い時期に仕込まれることから”寒造里”となったらしい。


今はすべて「ひらがな」ですが、以前は「か」の字が独特で、幼少期には商品名が読めませんでした。

「う」? 「の」?


使い道が広すぎる「食卓の万能選手」

かんずりは、日本のあらゆる料理を受け入れる懐の深さを持っています。

和食の救世主

豚汁味噌汁鍋ものにひと匙溶かせば、身体の芯から温まる極上の「コクうまスープ」に!

スポンサーリンク

わさび・からしの代わりに

お刺身わさび代わりにつけてみてください。
魚の脂と相まって、柚子の香りがふわりと立ち、魚の旨味が引き立ちます。

おでんの時、からしの代わりに使ってみてください。
大根との相性抜群です。

肉、魚料理の相棒

焼き鳥やステーキにつけると、かんずりの辛さと酸味が肉の脂っこさをサラッと中和。
上品な味わいに

焼き魚の大根おろしと合わせると、もみじおろしに勝る美味さ!

裏技!かんずりマヨ

マヨネーズと混ぜるだけで、フライドポテトや野菜スティックが秒で無くなる「悪魔のディップ」に変身!

公式ホームページには様々な料理のアイディアが載ってます

商品の特徴

  • 3年以上発酵・熟成
  • 日本の発酵文化が詰まった香辛料
  • 魔法の旨味増幅装置
  • 和洋中を問わない万能型
購入日2025/10/25
購入場所ウオロク 小舟店
値段47グラム(小瓶) 税込み 591円
製造者有限会社 かんずり
新潟県妙高市西条437-1

どこで買える?

  • 新潟県内スーパー
  • 新潟県外の一部スーパー
  • アンテナショップ(銀座)
  • ネット通販
  • ふるさと納税

個人的な感想

おすすめポイント

  • 『辛さ』『旨味(糀のコク)』『香り(柚子の爽やかさ)』の三役を完璧にこなす、食卓の「三刀流侍」
  • あまりに万能すぎて、「もうコイツ一本でいいんじゃないか?」と、他の調味料の存在意義を揺るがす「調味料界の破壊神」
  • 「とにかく美味しいご飯のお供が欲しい」すべての人

おすすめできないポイント

  • どの料理にも合うため、ついつい何にでもかけてしまう。
  • 在庫が切れると、「かんずり難民」と化す。
  • 辛みは控えめなので「激辛戦隊」を求める方には少々肩すかし。

今回はノーマルタイプの小瓶を購入しましたが、他にも様々な商品があります。
今後、機会があれば他の商品も紹介していきます。

スポンサーリンク
スポンサーリンク